ウイスキーのカティサークを買ってみた。ここのところハイボールをよく飲むので、1000~1200円帯のウイスキーをよく買っている。この帯域だとティーチャーズかバランタインが好きでいつも買っているんだけど、ふと隣を見ると帆船の黄ラベル、緑のボトル。ふっと村上春樹の作品が蘇った。
完全に記憶だけで書くけれど(ググれば出るだろうけど、それじゃつまらないしね)、カティサークが出てくるシーン、確かノルウェイの森だったと思う。話ももう終盤の方で、学生寮を出て古い一軒家に引っ越した後、イタリアンのバイトを始めてそこで知り合った美大生と七輪でししゃもを焼いて食べる時に美大生の彼が親のところのカティサークをくすねて持ってきた、というような話だったと思う。
「カティサーク=そのシーン」で強く脳にインプットされている。そのシーンを読みながらカティサークを飲んだのが、最後だと思う。学生の時だから、どれくらいぶりにこの黄色いラベルを手に取ったことになるんだろう。
更に、同価格帯で懐かしシリーズとしてホワイトホースも。こちらは、当時、親がよく飲んでいた印象。
そんな思い出で買ったカティサークだけれど、ハイボールにしてみるとなかなか好みの味だった。これはリピートありかも。ホワイトホースは良くも悪くも影が薄い感じで、またしばらくは買わないかな。こういうのって、まあ、長い間に味のマイナーチェンジもしてるんだろうと思うけれども。
昔は「洋酒」なんて言って、輸入のウイスキーは高い酒の象徴だった。そういう象徴性込みのカティサーク描写だったんだろうけど、時は過ぎ今や国産ウイスキーの方が高いという逆転が起きている。いやはや、時代を感じることしきり。