モカシンテレグラフ

日記・雑記 料理とバイク旅の話が多め。NZ思い出話も時々

エッセイと随筆

エッセイを日本語にすると随筆、と一般には言われていると思う。でも、これ、いつももやもやしていた。ちょっと違うよね、と。だって、随筆といえばじゃあ、枕草子徒然草が「エッセイ」?まあ、これは極端すぎる例だとは思うけど。

 

で、ぐぐってみたらイグザクトな記事がすぐ出てきた。大変ありがたい。

「随筆」と「エッセイ」の違い。 | 隠居系男子

(鳥井さんのブログをポイントしてるけど、内容見てもらえばわかるけど、鳥井さんのブログ→松浦弥太郎さん「日々の100」という書籍からの引用→日々の100内での言及先参照先は岩本素白の文章)

 

なるほど、一応スッキリした。でも、やっぱりまだ自分の中でその説明・定義を咀嚼しきれてはいないので血肉にはなっていない。だから、まずは難しいことは考えずに、沢山の作品を読んでみようと思い、久しぶりに青空文庫ビュアーを開けて色々と読み漁っている。(私の使ってるアプリでは)随筆というカテゴリー分けで表示はできないので、別途「随筆・名作・古典」的なワードでググって作品群をキュレーションし、それをアプリで作品検索して読んでいる。もっと良さそうな方法もありそうだけど、まあそんなに手間ではないし。いろんな作家の随筆をさらうという意味では岩波文庫の「日本近代随筆選 全3冊」が助かった。ここの収録作品を参考に青空で検索。今度は、読んで気に入った作品の作家をググってその作家の随筆群をあぶり出し、再び青空文庫で読む。ということを繰り返し中。

 

その一連の作業で引き当てた「中谷宇吉郎」氏の随筆がすこぶる面白い。雪と氷の研究の第一人者だったそうで、1900年(明治33年)生まれの方。なので、話の内容としては古い時代の話なのだけれど、今読んでも一つも古臭さ、色褪せのようなものを感じさせない作品群となっている。科学や外国話の好きな方はぜひ一度、読んでみるといいと思う。

 

ブログを書いていて、これは日記なのか随筆なのか、エッセイなのか。それが気になっての今回の掘り下げだったわけだけど、結局のところ随筆イコールエッセイか否か問題は、随筆(あるいはエッセイ)とされて世に出ている文章があまりにも広く、多く(そして歴史的にも長く)存在するから随筆風のものをすべて随筆と片付けること自体がすでに現代では無理が生じてきている、から随筆イコールエッセイ問題以前に、随筆を随筆という一言で片付けるのは無理問題に直面している、ということでいいのではなかろうかという帰結に(自分の中だけで)至った。